なぜ、あん摩マッサージ指圧師はやめとけという意見があるのか?
本当に必要な資格なのか?
これから、あん摩マッサージ指圧師として就職を考えている。もしくはマッサージ師の資格を取ろう思っているから実際どうなのか知りたいです。
こういった疑問に答えます。
1.やめとけと言われるのは資格取得のコストの割に給料が安いから?
2.あん摩マッサージ指圧師に向いてる人の特徴
この記事を書いている私はマッサージ歴8年
現在は個人で鍼灸マッサージ師として活動しています。
今回はあん摩マッサージ指圧師の専門学校に通い、就職してきた実体験に基づいて解説します。
◾️やめとけと言われるのは資格取得のコストの割に給料が安いから?
費用と時間がかかる割に給料が安いから?
理由はあん摩マッサージ指圧師は国家資格なので3年間専門学校に通う必要があり、そのための学費もかかります。
資格取得して就職できても、手取り20万ほどだったりするので「割に合わないのでは?」と考える人が多いと思います。
学費は3年間で300万~500万ほど。資格取得するにも条件があり、専門学校などで3年間通って初めて国家試験の受験資格が得られるので、それだけ時間もかかります。
いざ就職したけど手取り20万以下だったということもあるので「この資格を取るほどかな?」と思うこともあるでしょう。
私の場合
学費:奨学金と貯金で賄う
時間:みっちり勉強させられるので3年間は意外とあっという間に終わる
就職:就職した時期がコロナ渦だったので月の給料が10万ほど減り、給料が17万になる。
このように状況によって収入が不安定になることもあります。
よくある質問:あん摩マッサージ指圧師の給料は安いの?
厚生労働省のサイトでもわかりますが、平均給与は27万円ほど、手取りは約20万前後です
理由は会社の規模にもよりますが、事務員や営業、マッサージとそれぞれ役割分担で仕事を回すとその分の人件費も増えます。マッサージ師1人の売上に対して事務員や営業部の人件費もあるので安定した雇用をするにはどうしても売上に対して、1人分の給与が低くなってしまいます。
根拠:訪問マッサージを例にしますが、ある程度軌道に乗っていれば60万円の売上はだいたい作れます。27万円の人件費なら会社側も雇用しやすいって事になります。
軌道に乗り、役割分担がしっかりできるとマッサージだけに専念できるため、頑張れば月100万以上の売上はそこまで難しくありません。
給料が安くなりがちなのは、安定した雇用を作るためである事が多いです。
これは、あくまでも会社員の場合なので会社の状況や売上の貢献度合い、個人事業主としてやったりなど条件によって給料は変わります。
肉体労働だから大変じゃない?
結論はそこまで力は使わないので、肉体的にそれほど大変ではありません
理由はマッサージ相手が「患者さん」だからです。
訪問マッサージの場合:訪問マッサージを利用できる(医療保険が使える)条件は「病気や後遺症、身体的に自身で外出することが難しい方」が基本的に対象になります。
なので、ご高齢の方や難病、麻痺のある患者さんを相手にする事が多く
力を入れてマッサージする方がかえって相手に負担を与える事があります。
実際の現場では、むしろ強くマッサージしないように気を付ける方が多い気がします。
労働時間が長いのでは?
これは会社によって違います。社員1人に対して負う仕事量によるかと思います
私が勤めてた会社の一つは9時~18時(もっと短い日も)でしたが。別の会社では夜10時でも仕事してたってことも…
企業体質もあるでしょうが、単純に社員不足が大きいように感じました。
社員が多い企業では、営業、事務、マッサージを役割分担できるのでマッサージ師はマッサージに集中できます
社員が少ない企業では、役割分担が難しいので自然と社員1人の仕事量が増えます。
18時にマッサージが終わった後に、当日の事務作業、体験会などのスケジュールを組んだり、同意書更新の手筈などの業務までするなら、それだけ勤務時間が長くなります。
よくある質問:資格取得にかかる学費と時間のコストは仕事で取り返せる?
結論、取り返せます。他にも見えないメリットがあります。
メリット1:資格手当
企業によっては「資格手当」があります。あん摩マッサージ指圧師、鍼師、灸師、それぞれに対して1万円。つまり毎月3万円の資格手当が貰える事があります。
資格を持ってるだけで、3万円の固定給が上がるのは大きいです。
あん摩マッサージ指圧師だけでなく、鍼灸師の資格も持つことをお勧めします。
メリット2:手に職がつく
マッサージ師、鍼灸師は資格があればどこでも仕事ができます。
転職は年齢を重ねるとどうしてもハードルが高くなってしまいます。ですが、手に職がつけば転職のハードルは下がり、自信があれば独立したりなど、挑戦する事も可能です。
メリット3:健康知識という資産
専門学校では医療分野を専門に勉強します。西洋医学から東洋医学まで、幅広い医療の基本を正確に叩き込まれます。
自分や家族に体調不良など出ても余計な心配をせず問題なく対応できたり
毎年のように変わる健康常識、ネットや本、サプリメントなどの情報を冷静に見れる。
マッサージ師の仕事をしてなくても、身体に関する知識なので一生役に立ちます。
資格取得にかかるコストは取り返せます。私はマッサージ師として現在8年目ですが、学費分はすでに元を取っています。
医療知識は普段の生活でも意外な形で活躍するので、一生役に立ちます。
◾️あん摩マッサージ指圧師に向いてる人の特徴
1:手が温かい
身体的な適正になりますが、「触れられるだけで安心する」というのがあり、そこに手の温かさが条件になっている事があります。
手が冷えやすくても、繰り返し手を使っていくと手が温まるので重く考える必要はありません。
2:聞き上手で共感力がある
患者さんは身体の痛みだけでなく、悩みを聞いてほしいケースもあります。口下手でも相手の言葉の裏にある「本当の辛さ」を察せる人は強いです。
3:適度な「鈍感力」と「切り替え」
患者さんの負のエネルギー(ネガティブ発言や暴言)をまともに受けすぎると、精神的に疲弊してしまいます。共感しつつも、自分の心を守れるバランス感覚が必要です。
4:学び続けることが苦にならない
解剖学や生理学、東洋医学の知識は底がありません。「もっと楽にしてあげたい」という知的好奇心は強みになります。
5:「地道な作業」を大切にできる
華やかな仕事に見えて、実際は1対1の密室でコツコツとマッサージを繰り返す仕事です。その地道な繰り返しの中に価値を見出せる人は、プロとして信頼されます。
よくある質問:逆にこれは気をつけた方がいいことは?
主張:実際に仕事をして思ったこと、他のマッサージ師が言っていたことなど
他にもたくさんありますが、代表的なものを紹介します
1:「治してあげている」という傲慢さが出ている
技術に自信がある人に多いのですが、患者さんの主訴(痛みの訴え)を無視て「ここが悪いからこうしなきゃダメだ」と自分の理論を押し付けてしまうことです。正面から否定せず、提案するように説明する方がこちらの要望も聞いてもらいやすいです。
2:自分のやり方に固執して、相手のリズムに合わせられない
マッサージは呼吸の合わせ鏡です。相手がリラックスしたいのに喋り続けたり、逆に質問したいのに黙々とやり続けたり。自分のルーチン作業を黙々とこなしてると「作業的で冷たい」と思われがちです。
3:パーソナルスペースの扱いが雑
特に訪問マッサージでは患者さんのご自宅や介護施設など、相手のプライベート空間に入ります。
不必要に物に触れたり、部屋をジロジロ見るのは不信感を持たれる事があります。
5:勉強を止めて「手癖」だけでやっている
数年経って仕事が慣れてくるとマッサージのパターンが固まってきます。そこから手抜きになってしまう事が意外とあります。
考える事が減って自身は仕事が楽なんですが、期間が長いと技術力は落ちるし、患者さん側も適当に扱われてると感じて苦情に繋がります。
人間、適当に扱われてるという感覚は敏感に受け取るので身体に触れるマッサージでは特に気をつけましょう。
逆に言えば、一生懸命さも伝わりやすいため技術に自信がなくても仕事の姿勢が良ければ、それだけで気に入られる事もよくあるので真面目な性格の人にも合う仕事といえます。
まとめ:あん摩マッサージ指圧師は「やめとけ」と言われるけど…
・コストと給料のリアル: 3年間で300~500万円の学費がかかる上、就職直後の手取りが20万円前後になるなど、構造上シビアな側面があるのは事実です。
・長期的なリターンは大きい: 資格手当によるベースアップ、年齢に縛られない転職のしやすさ、一生モノの「医療・健康知識」という資産を得られるため、長い目で見れば十分に元は取れます。
・技術以上に「人間性」が武器になる: コツコツとした地道な作業を大切にし、相手に寄り添える「共感力」がある人はこの仕事に向いています。
結論として「やめとけ」という声は、表面的なコスパの悪さや労働環境の悪い一部の企業の情報を切り取った意見が多いです。
職場環境は本当にピンキリです。だからこそ、自分の身を守る知識が必要になります。
次回は長く安心して働き続けるための『訪問マッサージ師・鍼灸師に特化した企業選びのコツ』について書いてみたいと思います。